新物理入門の熱力学の導入部分どうもうそくさいなあ。
p131(増補改訂版第1刷)に太字で「状態Sにおいて系がもつ内部エネルギーを定義できる」と書いてあるが、これp130でQ1+Q2=W1+W2という式の前提になっているので結局循環論法に陥っている気がする。
ていうか物理はそもそも実験科学なので、なんか原理から演繹的に導きだしたみたいな雰囲気は嘘じゃないの?
「温度」の導入や気体分子運動論も、結局実験によって得られたPV=nRTが基礎になっているわけだし。


……という日記を書いたけど、よくよく考えてみたら、別に欺瞞でもないな。
つまりp130,131で展開されてる議論はタイトルの通り「熱力学第1法則の本質的意義」であって、「内部エネルギーが状態の1価関数として定義されることの証明」ではないということだ。
つまりPV=nRTやQ=W+ΔUは実験から得られた原理で、p130,131はその言い換え、絶対温度の定義は定義、気体分子運動論はPV=nRTと絶対温度と分子の運動の様子を結びつけるものということか。


まあ落ちも内容もない日記ですが……