ところで僕は日本の男性にしては珍しく(?)野球のことをあまり知らないのです。
なので、今から言うことが間違ってたら指摘して欲しいのです。


将棋で、駒を成るか成らないかは指す人が選択できます。
飛車や角は、成った時には動ける場所は増えるだけで全く減らないので、常に成る方が有利であると思われがちですが、ごくまれに成らない方が有利な場合が存在します。*1


野球においては、常に一塁打・二塁打三塁打(長いので、一塁打だけを考えます)より本塁打のほうが有利なように思えます。
しかし、ごく稀に一塁打の方が本塁打より有利な場合が存在します。


A高校とB高校の対戦は6回裏に入ったばかり、8対0でA高校がリード。
しかし、台風が接近中のため、あと数分もしないうちに、確実に再試合になるくらいの大雨が降りそう。
攻撃中のA高校はなんとかしてあと2点とりたい。
10点差がつけば規定によりコールド勝ちになるからだ(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0)。
しかも次の打者とその次の打者は公式戦全打席ホームランを打っており、今日も確実に打ってくれるだろう。
しかし、大雨が降りそうなので、少しでも時間を節約したい。
あと少しで勝ちそうなのに、雨天による引き分け再試合ではたまらない。


このようなとき、次の打者は本塁打を打たないでわざと一塁打を打つ、ということがありえます。
なぜなら、2人の打者が本塁打を打った場合、2点入るためには1人がダイヤモンドを1周するのにかかる時間の2倍の時間がかかります(投げるのにかかる時間や打者がバッターボックスに入るのにかかる時間は考えないとして)。
しかし、1人目一塁打・2人目本塁打の場合、かかる時間は1人が一塁まで行く時間にかかる時間と1人がダイヤモンドを1周するのにかかる時間の和のぶんの時間しかかからないため(2人で同時にダイヤモンドを回るため)、時間が短縮できます。


まあ、B高校にも敬遠という手段があるのですが。


まあ高校野球は正々堂々とやるのが重要らしいのでこんなことやらんかもしれんが。

*1:ある特殊なルールに絡んだ場合で、例えば打ち歩詰めの禁止が絡む場合です。
飛車を成っていると歩を打ったときに玉が詰んでしまうが、飛車を成らないでおけば、玉に逃げ道が残されているため、歩を打った後王手を続けて玉を詰ますことができる、というような場合などです。
他にも、「連続王手の千日手の禁止」に絡む飛車角の不成もあります。