せっかくだから何か書いた方がいいと思うが、特に書くことが思いつかない。
この前やったごきぶりポーカーについて少し考えてみようか。
1回やっただけなので、
ルールは既知として説明しない。
まず、カードを自分に向けて出される(この状況を以下、混乱のない限り、「Aで挑戦される」と呼ぶことにする)という状況を考える。
これはAですと出された時に、

  合ってた時 外れた時
はい Aを渡す ¬Aを取る
いいえ ¬Aを渡す Aを取らされる



対応と利得の対応は上の通り。
ただし、¬AはA以外の何かのカードを表す。


つまり、Aで挑戦された時は「私にAを渡したいですか?」と聞かれたと思うとわかりやすい。
そして、外れた時に渡されるのは渡すカードと逆。
挑戦を受ける側はこれを基本として色々考える。

  • 挑戦する側

風景ががらりと変わるね。
つまり、「¬A」などという謎のものは出てこない。Aと宣言してBを出すとき、Bを渡すか渡されるか。それだけ。
Aは単なるラベル。


であるからして、基本的には、自分が渡されたくないカードを出して挑戦するのは避けたほうがいい。
どんなに狡知をめぐらしても、結局のところ偶然でもなんでも当てられると取らされる。
自分が渡されたくないカード(これをAとする)を出して挑戦するとすれば、そのときは「Aと称して挑戦する」ときに限る。
というのも、A以外のBと称して挑戦するとき、挑戦を受ける側は実際にそのカードが何であるのかという情報は利用できないのだから、挑戦を受ける側からすれば「(Aを出されて)Bで挑戦される」ことと「(¬Aを出されて)Bで挑戦される」ことは区別できないから、前者をやる理由がない。

あった方がいい。たぶん。

  • リーチがかかってる人への挑戦

Aというカードを取らされると負けの人に挑戦することを考える。
基本線としては、「Aを取らされる最悪は避けたい」→「最悪の事態が生じうるとすればこのカードはAだ(出してないカードは取らされない)」となる。
ゆえに、この基本線に沿うと、挑戦する側からすると、される側は常に「これはAだ」という推理をしてくるので、「これはAです」と言ってBを出し、「はいAです」と言わせてBを取らせる、もしくは、「これはBです」と言ってBを出し、「いいえBではありません」と言わせてBを取らせる、というのが基本手筋になる。
死の効用は-無限だから、ランダムに挑戦してくるモデルを仮定して期待値を計算してくる被挑戦者は、この基本手筋を回避できない。
であるがゆえに、やっぱりリーチ状況は厳しい。
だからあと1枚でリーチという状況もできれば避けたい。「あと1枚でリーチ」の状況の人に対しても、やや「強制力」は弱くなるが、同様の読み合いが発生する。

  • 2枚リーチがかかってる人への挑戦。

AかBをとると負ける人に挑戦する場合。
あたりまえだが、いわゆる「詰み状況」はない。当てさえすればなんぼでも生きられる。
「Aで挑戦する」や「Bで挑戦する」場合、被挑戦者の読みに上のような強制力を生じさせない。
というのも、A取らされると負け、¬A取らされる場合も、それがBなら負ける。
つまり、死において人は自由になる。
上のような強制力を仕掛けたい場合は、AでもBでもないCと称して挑戦するのがよい。
Cを取らされても生きながらえ、¬Cを取らされる場合のみ即負けの可能性がある。