GAME ON

日本科学未来館で行われている、「GAME ON〜ゲームってなんでおもしろい?」に開催最終日に滑り込みで行ってきた。

その副題と開催場所からして、「ゲームとは何か、なぜゲームは私たちを夢中にさせるのか、ということに関して体験的な展示を通じて迫る企画展です。期間中には現役のゲームクリエイターが指導し、来場者自身でゲームを作成するワークショップも開かれます」というような内容を想像していたが、ただの古今のゲーム珍品館だったのでややがっかり。
ただ、いくつかは興味深い点もあった。

PLAYSTATION VRでRez Infiniteをプレイした。
よくVRに関して没入感などと言われるが、没入感と言うと、映像に過ぎないと知っていて「本当にゲームの世界にいるみたい!」という感覚、「没入」とか言っちゃってる時点でリアルとは区別された体験だと自覚しているという感じがするが、今回体験したPLAYSTATION VRでは、夢の世界を受け入れるように、「あ、今こういう世界にいるんだ」と違和感なくすっと入れるという感じ。
なかなか心地いい体験だった。
勢いよく後ろを振り向いたら慣性でヘッドセットがずれそうになった以外は違和感は感じなかった。
係りのお姉さんに「お上手でしたよ」と褒められたのがうれしかったです。(こなみかん)

学校が休みだったから(?)か*1、小学生が多かったのだが、展示されていたPONGの対戦で何組かの小学生の男の子とお母さんの対戦を見ていたところ、大抵子どもはパドルをうまく制御できずお母さんが勝っていたのを見て、「お母さんは本当はゲームがうまい」とか政治的なことを思うなど。しかし今どきそんなことわざわざ言わなくてもみんなスマホでゲームやってるか。

神谷英樹がこだわっている『アフターバーナー』の実物が見れてよかった。
やってみたかったが、あの「乗り物に乗る感」が恥ずかしかったのでやらず。

ワンダと巨像』が「歴史に名を刻んだかつての名作ゲーム」として"belongs in a museum"であって、実際、そのグラフィックのレベルからしても*2「歴史上のゲーム」にしか見えなかったのがショックだった。
というのは、ICOが発売されたのを聞いて「あ、そういうゲームが発売されたんだ、「面白そうだなーやりたいなー」と思ったのが個人的時代区分の中で「最近」の1個前の「ちょっと昔」という認識で、『ワンダと巨像』に関しては、『ICO』より最近に出た「最近のゲーム」という認識だったが、その『ワンダと巨像』が11年前、『ICO』が15年前のゲームだったから。
まぁPS系列のゲームハードを今まで1個も買ったことがないので、PSで出るゲームは全部「あ、何かの機会でやれるかなー」と思うにとどまり、積極的に関わってこなかったということもある。
積極的に関わろうとしていない物事に関する年月は早く過ぎるのは、親戚の子どもがあっという間に大きくなるのと同じだ。

どこでもいっしょ』には女児が、『鉄騎』にはオタクが、『DDR』にはリア充が、並んでいたりして、各ゲームのプレイヤー層としてだいたいイメージ通りの人たちが試遊台の列に並んでいたのは、抽象的な「プレイヤー層」なるもののembodiment、あるいはタイプのトークンという感じがして面白かった。
昔のゲームのインターフェースの分かりづらさや操作のしづらさ(試遊台でプレイ方法がちんぷんかんぷんなままプレイせざるをえなかったからかもしれないが)は、ゲームの進歩を感じさせられた。SFC版の『ポピュラス』とか一度プレイしてみたかったので触ったが、全く操作方法が分からなかった。

*1:どこかで誰かが「学校が休み」だと言っていたのが聞こえた気がしたが、違うかもしれない

*2:むろん、ここでグラフィックの質について言及しているのは単なる年代を示す特徴としてであって、それによって優劣を判断する意味ではない