バチェラー5エピソード5におけるストールンローズ会議の分析と感想

エピソード5までのネタバレ注意。

以下、発言内容は概要の場合もあり。
一部省略あり。
付番は引用者。

竹下
サプライズでバラをもらったお礼が言いたい…(1)
月田
みんなの一番思い出に残ってるデートはツーショットだけど自分は自分だけの思い出がない…(2)
尾崎*1
私がつっきーだったら絶対使いたい…(3)
鈴木
納得させてから行ってほしい…(4)
鈴木
自分から話しかけなかったのは自分が悪いのでは。自分たちも話しかけている…(5)
月田
それはそのとおりだと思う…(6)

(個別インタビュー、尾崎)
思いを伝えるのが遅いとしても
他の子を納得させないと行っていいよっていう流れに持っていけないので
どう思ってるかを彼女の口から聞きたい…(7)


月田
カクテルパーティがあるなら必ず手を挙げると思うけど
今回はくしくもカクテルパーティがないから…(8)
竹下
私は明日カクテルパーティがあってもストールンを使いたい…(9)
尾崎
行くならつっきーか理恵ちゃん…(10)
鈴木
自分もすごく行きたいけど、つっきーか理恵ちゃん
行きたい気持ちを潰してほしい
納得させてください…(11)
竹下
みんなにも待ってもらって
彼にも感謝するけど
周りの人にも感謝の気持ちを伝えたい…(12)
西山
そう思うなら引いたら?…(13)
尾崎
侑里ちゃんが行くのはストーリーとしてきれい*2…(14)
竹下
言い方が悪かったかもしれないけど、みんなに感謝してその気持ちを込めて行きたいっていうことを言いたかった(????)…(15)
尾崎
だったら「私行かないからみんな行っておいで」っていうべきでは?…(16)
西山
そう思っちゃうかも…(17)
鈴木
つっきーが話す機会ないのは…(18)
尾崎
後味悪いよね、私たちも…(19)
鈴木
そう
ちゃんとみんなを平等に見て私たちも選ばれたい…(20)
西山
でも平等に呼ばなかったのは長谷川惠一…(21)
鈴木
まあそうだね…(22)
杤木
それをうちらがどうこう判断はできない…(23)
尾崎
つっきーは……(24)
鈴木
つっきーすごくなにか言いたそう 聞きたい…(25)
月田
私も長谷川さんのことを大切に思ってるし…好きだと思う(26)
竹下
"好きだと思う"?!どういうこと?どういうこと?…(27)
西山
聞けば聞くほど平等になってくるんよね…(28)
竹下
とりあえず感謝の気持ち伝えてきたいわって思う、私はシンプルに
まずそれだけを伝えるのはこれしかないわって思う…(29)
鈴木
つっきーはそれでいいの?納得?…(30)
月田
今の理恵ちゃんのお話に反論はできないかな…(31)
(これにて終戦、以下は悲しいので聞くに耐えず書き取りできず)

分析

(3)
月田が使うことが妥当であると示唆。
(4)
納得させる必要があると指摘。以下、月田同情論に抗し、「納得」を得る必要があるという議論の枠組みを設定した。
(5)
遅れを取っているからだけでは理由にならないとの指摘。
遅れを取ってるのは話しかけない、積極性の不足が原因の一つではないか、
月田の不徳のいたすところではないか、との指摘。
(6)
月田、納得してしまう。
(7)
月田に同情する気持ちがありつつも、
「流れ」を掌握する必要がある旨の指摘。
(8)
(5)への反論。
前回のカクテルパーティで月田が真っ先に話しかけたことを踏まえ、
・前回のカクテルパーティでは先に話しかけるなど、積極性を出す努力している。
・今回も、もしカクテルパーティがあれば話しかけたであろう。
・しかし、今回はたまたまカクテルパーティがないので、ストールンローズで積極性を発揮するものである。
・よって、鈴木さんご指摘の「積極性のなさ」はあたらない。前回努力しているし、今回も努力しているからこそ立候補しているものである。
という主張と思われる。
が、いまいち論旨がクリアでないか。
(9)
(8)の意図を踏まえず、「今回カクテルパーティがないから使った」という表面上の理屈だけをとらえた意味不明の主張。
(10)
議論を整理。
(11)
(5)で月田に対し説明責任を求めていることからしても、もっぱら月田に向けたものと思われる。
(12), (15)
みんなにも感謝しているから行きたい、という誰も理解できなかった理論。
(13), (14), (16), (17)
当然の一着だが好手。
(18)
(19)で「つっきーが話す機会ないのは」の先を尾崎が引き取って、「私たちも後味が悪い」としているが、
鈴木は、言いにくそうにしていることからして、(5)と同様に「つっきーが話す機会ないのは、つっきーが悪いのでは」という論を言おうとしているものと推測される。
尾崎が引き取って換骨奪胎している。
同様に、(20)で「ちゃんと平等に見て私たちも選ばれたい」と言っているのも、
「『平等に』というのは理想論だよね、でも必ずしもみんな平等じゃないのがバチェラーじゃない?チャンスは自分で勝ち取らないと。(そして、それができなかったのはつっきーの落ち度ではないか)」が鈴木の言わんとしていたことではなかったか。
"It is true that A, but B."のAの譲歩の部分で止められるとAが本意のように見えるけど、実際は逆、ということではなかろうか。
これって穿ち過ぎですかね?でも、こう考えるほうが鈴木の態度として一貫して解釈できると思う。
また、このように考えることで、(21)の西山の発言も、「でも、(鈴木はチャンスを得られなかったのはつっきーの落ち度だと言うけれど)(つっきーはつっきーなりにがんばっていたのに)チャンスを与えなかったのは長谷川ではないか」という意図となり、自然に解釈できると思う。

つまり、ここをまとめると
(18)鈴木、再度月田自己責任論(を言いかける)
(19)尾崎、引き取って換骨奪胎し月田擁護
(20)鈴木、改めて月田自己責任論(を言いかける)
(21)西山、引き取って長谷川を責めて月田擁護
という流れと思われる。

(23)
(西山の長谷川責任論に抗して)バチェラーにおいてはバチェラーの判断は絶対であり、
それに対して参加者側が批判はできないのではないか、という論。
西山が表面上「平等」たるべき、という規範を持ち出してきたので、
「バチェラーの判断以外の規範を用いるべきではない、バチェラーの判断は絶対ではないか」
と反論している。
が、西山の「平等」云々は、鈴木の(20)における、否定されるべき譲歩で飛び出した規範であり、
「平等たるべき」という規範は、(20)-(21)では実は論点になっていないので、(23)はやや論点がずれているか。
結局のところ、(18)-(21)は、鈴木の主張する月田自己責任論をめぐってのやりとりなのだ。
(24)
月田の発言を求める。
(8)の月田の発言が弱く月田の立場が見えづらかったので、
明らかに月田に擁護的な尾崎が月田に発言を促している。
(26)
月田なりの精一杯の言葉と思われるが、
明らかにここでの言葉としては弱かった。
(27)
ことここに至って、「思う」?
「好き」がスタート地点じゃないの?
中学生じゃないんだからさ、「好きだと思う」でこの局面で論拠になりますか?
という意図の指摘。
(30)
竹下の発言は明らかに意味が通らず、主張として成立していないので、
つっきーはこれでは納得しないよね?という意図だったが…
(31)
突然の中押し負け。以下はノーチャンスだった。

感想

月田推しの身としてはつらかった。
以下思ったこと。

誰一人として言い分に納得していなくても押しの強さで議論に勝つこともある

西山・尾崎を中心に、月田に同情的なムードだった(月田に批判的な鈴木さえ(30)で反論を促した)が、
竹下の押しが強く、月田が反論しきらず投了したため竹下に負けてしまった。
(13), (14), (16), (17)で、月田の「味方」の尾崎と西山が、竹下の論がおかしい(その理屈は、普通はむしろ身を引く理由やろw)ことを指摘しているが、月田は反論を出せなかった。
竹下の論は明らかにおかしいが、勢いだけはすごかったので、反論されなかった。
尾崎も西山もおかしいことをやんわり即座に指摘しているが、だからといって月田の勝ちと「判定」してくれるわけでもない。
結局、この場では月田の立場で反対尋問して、月田を弁護できるのは、月田本人しかいないのだ。

月田は、もしかしたら竹下を論破することは考えていなかったのかもしれない。
「自分がどういうことを言えるか」ということだけに集中していたのかもしれない。
例えば、(31)で「反論はできない」と言っているが、竹下の論は論の体をなしていないから、「竹下の論で納得した」という意味ではないことは明らかである。
これは推測の度合いが強いが、むしろ月田は(5)に対する反論をずっと考えていて、それが出せなかったのではないか。
(6)で、(5)の論に「納得」してしまっている感じがすごく出ており、その後結局それへの返答をずっと考えていたように見えた。
しかし、(5)の「話しかけられなかったのは自己責任論」に関しては、思うところがある。

鈴木の(5)「話すことができなかったのは自己責任」論は正当か

たしかに、今まで距離を詰める努力をしてきた、というのはそうであろう。
月田の不徳のいたすところもあるであろう。
しかし、僕は月田の意識的な努力の足りなさだけで説明できるとは思えない。

まず当然であるが、
(1)長谷川が距離を縮めたいと思うかどうかは恣意的な好みによる
というところを自己責任論は無視している。
長谷川の好みに合致する人であれば、仮に不器用であってもむしろ長谷川が努力して距離を縮めてくるものである。
その場合、必ずしも合致しない人に比べ、同じ「話しかけられ度合い」に至るための努力の量は全く異なるものとなるから、努力の量だけで親密度の差を説明できない。
(2)持ち前の性格あるいは人との距離を詰める才能により、望むだけの接触を得るための必要な努力量は違う
番組で与えられる限られた情報からしか判断できないが、明らかに鈴木や西山は出会って間もない人と親しくなることが上手で、月田は必ずしもそうでないように見えた。
人との距離を詰めるということにおいて才能がある、またはコミュニケーションにおいてそのような性向を持つ鈴木は、(才能なのか性格なのかはさておき)月田よりもはるかに少ない主観的・意識的な努力の量で、より多く長谷川の好感度を得ることができるかもしれない。
(結局のところ「主観的な努力の量」などは計測できないので、定性的な議論しかできないが…)
僕がこの種の話をするときに常に参照する話なのだが、将棋の渡辺明は「自分は努力をたくさんしたから将棋が強くなった・弱い人は努力が足りない、と思っていたけど、息子に将棋を教えてみて、自分と同じようには簡単には将棋が強くならないことを知り、自分は将棋の才能があったから少ない努力で強くなることができたのだ、ということがわかった。自分は将棋の天才だとわかった」という話を述べている*3。自分も勉強に関して明らかに少量の努力である程度の学力まで到達したので、この話は納得できる。
もちろん、なんでも才能と努力の両方が必要なことは間違いなく、また、トップにいるひとはたいてい才能がある上に努力もしていると思われるが、あるレベルまで到達するのに必要な努力の量が才能により異なることもまた明らかであるように思われる。
この観点に立ったときに、一定の親密度を達成するためのコミュニケーションをするために必要な主観的努力は、月田の方が圧倒的に大きいのではないか。

上記(1)・(2)の論点を踏まえると、ここまで話すことができていないことを月田自身の努力不足だけに帰すことは厳しいのではないか。
この観点を踏まえ、

鈴木はmeanではないか。

個人的な感想であり、月田推しとしてバイアスがかかっていると思うが、僕にはそう思われた。

まず基本的に、持てる者が持たざる者に対し、「努力不足だ」というのはねえ、酷ですよ。
理屈としては、上記で述べたとおり、色々な要素によって、必要な努力の量は個々人で異なるから。
しかし、そうは言っても、と反論が来るかもしれない。
恵まれ度合いを1から100で表すとき、恵まれ度合いが80の持てる人が、30の持たざる人に対して、努力不足だ、というのは、確かに自分が恵まれていることを無視していて不当かもしれない。
でも、恵まれ度合い50の持てる人が、恵まれ度合い70の持たざるものに対して、努力不足だ、とは言えるでしょう?と。
これを敷衍すれば、恵まれ度合い50の人が自分より持たざるものに対し「努力不足だ」と言うのは、平均すると半分くらいは正当なんじゃないんですか、とこういう反論が来るかもしれない。
これに対して、誰もが思いつく一義的な再反論は、「いやいやあなた、結局『恵まれ度合い』は結局情報の不足から決して正確に知り得ないものなんだから、ロールズの『無知のヴェール』に類似の議論・あるいはフェールセーフで、自分が恵まれ度合いが相手より高いと仮定し、「努力不足」ということは避けるべきではないですか」というものかもしれない。
しかし僕はもう一歩踏み込んで倫理的主張をしたい。
「仮に恵まれ度合いが正確に測定できて、自分が恵まれ度合い30で、相手が恵まれ度合い80で、明らかに自分のほうが恵まれていないにも関わらず努力の結果自分は成功し相手は失敗していたとしてもやはり、『努力不足だ』とは言わないべきではないか」と僕は思っている。
なぜそうなのか、理論化できているわけではないけど、ねえ、酷じゃないですかと思う。
その30-80のケースでも、失敗している時点で努力不足の制裁は十分受けてるじゃないですか。
もちろん、社会の制度設計としては努力を奨励するようにすべきだからそういったマクロの視点では「努力不足」に負のインセンティブを与えるような発想は必要になってくるかもしれないが、個々の1対1の関係においては、僕としては惻隠の情に基づいて、恵まれ度合いに関わらず、常に、持てる者が持たざる者に「努力不足だ」と言うべきでない、と考える。

さて、話がやや一般的すぎる方に脱線したが、自然な心情として、この局面で月田の努力不足を指摘する必要があるのか?と素朴に思った。
社会保障の議論ならともかく、今現に接触機会を持たざるものである月田がかわいそうだから、接触機会が与えられるよう配慮する、という素朴な感情に基づく議論でも十分ではないかと思った、あの場では。
それをあえて「こっちだって努力してんだ、君の努力が足りないのでは」ということを指摘するのは僕には意地悪に思える。

またそれに輪をかけるようにして、「納得させて」とそのことの明確な言明を求めるのは思いを口にすることに慎重な月田には酷では?とも思った。
鈴木は(5)で月田の努力不足を指摘すると同時に、(4), (11)において、そのことに対する明確な申し開きを条件として課している。
月田は「明確な反論ができなかったから負け」とされ、というか「反論が出せないから負けです」と自分から認めたわけだが、この「反論が出せなければダメ」というラインを設定したのはひとえに鈴木の(4), (11)の発言であった。
鈴木のこの枠組み設定がなければ、「いやーここはかわいそうだし、つっきーっしょ。竹下さん、正直何言ってるかわからないっす笑」という、なあなあの雰囲気での決着もありえたと思う。
でもさ、この「明確な反論が出せなければダメ」っていうルール設定も、月田がいちばん苦手とするやつじゃん。

まとめると、
(5)を言うのは意地悪
(4), (11)の「この議論における枠組み設定」も明らかに月田に不利
であったので、総合してめちゃくちゃ意地悪で嫌な感じに僕からは見えました。

上記と表裏一体の話として、

尾崎・西山のクレバーさに感嘆

竹下がおかしい理論を言ってきたときに、尾崎・西山が即座に(13), (14), (16), (17)で「おかしい」と指摘しているのは感心した。
結構、世の中の議論で、おかしいことをゴリ押ししてきたときに、意味が分からなすぎてそのまま通っちゃうことってあるので。
僕は基本的には、「考え方の違いによらず尊重すべき道理・理屈は客観的に存在する」と思っているので、「感謝してるから自分が行きたいって意味が通らないよね」という当たり前の理屈を、(竹下の言を否定することで空気が悪くなるかもしれないことを厭わず)すぐに指摘できることはすごいと思った。

また、特に尾崎は、このストールンの議論においては「議論の流れ」が大事、という本質的なところを理解し尊重しているのがすばらしいと思った。
明らかに尾崎は月田に肩入れしているが、(5)の鈴木の指摘が(前段で僕は批判したものの理屈としては真っ当なものではあるから)もっともな指摘であることを認め、適切な議論の「流れに持っていく」ことがストールンを得るための必要条件であることに言明している。適切なコメントである。

また、上記引用では省略してしまったが、月田が(31)で実質的に負けを認めるような発言をしたにも関わらず、斎藤に改めて尋ねられて未練を見せたときに、「もう遅い」と制したのも、客観的に明らかとなっている「議論の流れ」がもう竹下勝ちとなっている旨の妥当な指摘であり、正しいし、そのコメントを即座にできるのが偉い。
しかも内心は月田に同情しているであろうに、最後月田をためらいなく介錯した、その姿が潔い。
すばらしい。
尾崎・西山の素晴らしい動きは、その社会人としての経験が生きているのかな、とは思った。

表面上は客観的・中立な司会/裁定/コメントに見えても、いくらでも片方に偏ることは可能

尾崎は明らかに「司会」としての役割を果たそうとし、鈴木も一部(4), (11)で議論全体をコントロールしようとする動きを、いずれも中立さを装いながら見せているが、尾崎は親月田、鈴木は反月田の意図が明らかであった。
このことから得られる教訓の一つは、中立さを装う動きであったとしても、自分の立場を危うくするものである場合には、これをしっかり認識した上で、再度適切な位置(できれば自分にfavarableな位置に)「ゴールポストを動かす」ことも必要になってくる、ということであろう。

月田はどう言うべきだったか

・鈴木への反論が十分でなかった
・鈴木のロジックに参りすぎ
・ロジックだけでなく感情面にも訴えるべき
・思いを十分伝えきれてなかった(尤も、これは結局のところ「思いが十分でなかった」という本質的要因によるものかもしれず、小手先の議論技術の問題ではないかもしれない)
自分なりに考えた月田が言うべきだったことは以下。おじさんが書いている気持ち悪い文章である点ご理解ください。

光ちゃんが言うとおり、私の惠一さんに話しかける努力が足りないっていうのは、本当にそう。
自分は、みんなほどかわいくもないし*4、りさちゃんみたいに惠一さんへの強い愛が持ててるわけじゃなかったから、一歩引いてしまっていたかもしれない。
自分は恋愛のスイッチが入るスタートが遅くて、まずは自分の思いが高まるかどうか見極めたいっていう思いもあった。前の恋愛ではつらい思いもたくさんしたから。
でも、遅すぎるよってみんなからは思われるかもしれないけど、この前の〜〜〜のあと、〜〜〜していて、本当に好きになっている自分に気がついた。だからこそ、前回のカクテルパーティでは勇気出して最初に話しかけたりもしたし…今までの自分では考えられないような行動だったけど自分なりに努力してる*5。スタートが遅かった分、この思いは本物だと思う。
みんなのスタート地点に追いつくための、チャンスをください。

尾崎・西山の好意的な動きもさることながら、やや批判的な鈴木でさえ、「月田さんの立場ならこういう言葉が出てくるはずでしょ」っていう「期待」があるんだよね。誤解を恐れず言えば、「月田さんのアピールはこうなるはずだよね」という「模範解答」がある程度存在していると思う。
なので、その「みんなの期待」に、心からの真情で答えてあげれば、実はハードルは結構低かったのでは?とも思う。
僕の考えるみんなが期待していた、解答に含まれるべき要素はたとえば以下のとおり:
・長谷川への思いの強さ(必須要素)
・スロースターターだった旨の申し開き。自分は「遅い」だけであり、思いが弱いわけじゃない、という主張。実際、「試験官」は(7)で「遅い」というキーワードを出している。こういった主張が来ることを予期していた。
・これまで努力している、という鈴木の批判への反論
このへんの要素が盛り込まれた解答を出してあげていれば、みんなの同情票で行けた気はするけども。

余談

しかしまぁ別にこの番組で長谷川さんと結ばれることが幸せとも限らないしね。
月田さんのセンスを面白がってくれる人の方がいいと思われる。

しかし、その後のプールに飛び込むシーンは美しかった。
今まで見たバチェラー/バチェロレッテの中でも、最大の神回だった。

*1:さきはたつさき。以下同様。

*2:Amazonの字幕は「理恵ちゃんが行くのはきれい」と誤っているが、流れからしても明らかにここは「侑里ちゃん」と言っている

*3:ごめん、ソース見つからん。誰か国会図書館で確認して〜

*4:←下手に出ることで同情を誘い、同時に、それとなく「顔で恵まれてる人は努力が少なく済んだ」という論点を示唆

*5:鈴木の指摘への反論