はじめての構造主義 橋爪大三郎・著

おとといの日記を受けて読んでみた。
構造主義とか。」と言ったので,とりあえず一番読みやすそうな本で。


なんか微妙ですが。
「女性の交換」という話はなるほど、と思ったのだが,神話学については嘘くさいと思った。
神話学によって実際にどのような構造が明らかになるのか具体例が欲しかった。
レヴィ=ストロースの人類学における成果がわかりやすく解説されているが,この構造主義というのが他の分野にはどのように適用されるのかがよくわからない。
むしろソシュールの方がすごいと思った。


この本の特色のひとつは数学と構造主義のつながりを明らかにしているところにあると思うけど,神話の全体が置換群をなすとか本当に嘘くさいと思った。
いや僕自身群論とか学んでないけど,そうやってイメージだけで数学の理論と結びつけようとするのは数学馬鹿にしてんのかという感じがする。
笠井潔が「ゲーデルが云々」と言ってるのとかね。


さぞかしアマゾンのレビューの評価も悪いだろうと思ってみたらみんな超薦めてた。
やはり核心のところがきっちりと説明されているということだろうか。